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正解がないから、目の前の人を想像する。
正解がないから、
目の前の人を想像する。
カスタマーサービス部
メンバー対談
ていねい通販のカスタマーサービス(以下、CS)には、細かな応対マニュアルがありません。もちろん、システムの使い方や基本的な電話応対の流れはあります。ただ、「この場合はこう返す」と決めきるのではなく、目の前のお客様が何に困り、何を求めているのかを、一人ひとりが考えながら向き合っています。本対談では、入社以来CSに携わってきた乾と寺本が、マニュアルがない現場で感じてきた葛藤、仲間やビジネスパートナーと一緒に考える文化、そしてお客様の人生に触れる仕事の意味を振り返ります。
Member
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乾 誠史朗(2016年新卒入社)
2026年よりカスタマーサービス部最高責任者として、コールセンター全体の環境作りやチームマネジメントを担う。
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寺本 詠海(2020年新卒入社)
カスタマーサービス部の管理者(SV)として、主に電話対応を担うアテンダースタッフと伴走しながら、お客様応対の仕事に従事。
Point
- マニュアルがないCSで、何を頼りにお客様と向き合っているのか。
- 正解がないからこそ、チームやビジネスパートナーとどういう関係性を目指すのか。
- お客様の人生に触れる仕事を通して、何を未来へ残していきたいのか。
01.
マニュアルがない場所で働く
— お二人は入社以来長い期間CSに携わってこられたんですよね?どんなきっかけや想いでていねい通販に入社されたんでしょうか?
寺本 :
私は今7年目になるんですが、入社してからずっとCSで働いています。就活生の頃は、自分が何をしたいのかがわからず「この仕事がしたい」という理想もありませんでした。そのことを、たまたま出会ったていねい通販の応募フォームに正直に記載したところ、ものすごく長文のメッセージが返ってきました。自動返信ではなく、私のことを考えて打ってくれた文字。学生一人ひとりにこんな丁寧な返信をしてるの?と驚きました。このていねい通販の姿勢そのものに惹かれたので、どの部署になっても頑張れそうだなと思って入社しました。
乾 :
僕は、CS志望で入社しました。大学時代に酒屋さんでアルバイトをしていたんですけど、配達先のお客様に合わせて、「この方の家はこういう作りだから、お酒はここに置いてあげた方がいいな」とか、「冷やしておきましょうか」とか、自分なりに考えて動いていたんです。そうしているうちに、お客様から「名前なんていうの?」「次も来てな」と言ってもらえるようになって。それがすごく嬉しかったんです。就職活動でていねい通販に出会った時に、「自分が一人でやっていたことを、会社単位でやっている会社があるんだ」と思いました。それが、この会社に入りたいと思ったきっかけでした。
― ていねい通販のCSには、一般的なコールセンターによくあるような、細かな応対マニュアルや通話時間制限がないんですよね。
乾 :
はい。ていねい通販に入って「マニュアルがない」と聞いても、僕はあまり違和感がありませんでした。むしろ、自分で考えてやっていいんだ、という感覚がありましたね。研修後の1本目のお電話でも、あるお客様と45分くらいお話をさせてもらって。最後に「実は、〇〇さんが僕にとって初めてのお客様なんです」と言ったら、「そうなん!頑張りや」と言ってくださって。1本目から、そんな感じでした。
寺本 :
私はどちらかというと、物事を定規で考えるタイプで。「決められているからこう」と捉えてしまうところがありました。だから、「やりたいようにやっていいよ」と言われても、最初はどうしたらいいのか分からなかったです。
― マニュアルがない自由さよりも、難しさを感じたんですね。
寺本 :
そうですね。過去にこういう対応をしたから、今回もこうしたらいいかな、と考えてしまう。でも、それは過去の経験をなぞっているだけで、目の前のお客様にとって本当にどうなのかは分からないんですよね。乾さんはいつも、「このお客様はこう思ってる可能性もあるんじゃない?」と、目の前のお客様を想像しながら行動しているんです。そのたびに、「あ、こういうこともしていいんだ」とハッとさせられてきました。
02.
正解がないからこそ、
悩み続ける
― マニュアルがない中で、寺本さんが最初にぶつかった壁はどんなものだったんでしょうか?
寺本 :
やっぱり、正解を探してしまうことでした。もちろん、「このお客様にはこうしてあげたい」という気持ちはあります。でも、失敗したくない、ちゃんと対応しなきゃいけない、という気持ちも同じくらい強くて。責任者になってからは特に、「責任者としてこう伝えなきゃ」と考えすぎてしまうこともありました。
― お客様のために考えているつもりでも、別のものに意識が向いてしまう。
寺本 :
そうなんです。あとから他の責任者に「もしかしたらお客様は本当はこう思っていたんじゃない?」と意見をもらうと、そこまで想像できていなかった自分に落ち込むんです。極端に言うと、「自分には人を思いやる気持ちがないのかな」と思ってしまうくらい。でも、悔しいからこそ、もっと人のことをちゃんと想像できる人間になりたいと思う。その繰り返しで、今までやってきた気がします。
乾 :
マニュアルがないということは、自由で楽をできるということではないんです。目の前のお客様に何をすべきなのか、これでいいのかを、お電話中もずっと考えるし、お電話を切った後も考え続ける。従えばいい基準がない分、すごく悩みます。うまく思いつかない時には、「自分はていねい通販に合っていないんじゃないか」と感じることもあると思います。
― そういう壁にぶつかったメンバーには、チームとしてどう向き合っているんでしょうか。
乾 :
僕の立場で言うと、一緒に考えることを大事にしています。何か起きたとしても、最後は自分が責任を持てばいいと思っているので、まずは「どうしたい?」と聞くようにしています。
寺本 :
ただ、「どうしたい?」って、いざ聞かれるとすごく難しい質問なんですよね。このお客様は今こういうことで悲しんでいるから、こういう気持ちになってほしい、という思いはある。でも、そのための手段が分からない。だからこそ、乾さんやチームのみんなと一緒に考えながら、少しずつ視野を広げていっています。
― 一人で正解をだすのではなく、一緒に考えていく。
寺本 :
はい。私自身、乾さんにそうやって関わってもらってきたから、今は自分もCSメンバーに対して同じように関わりたいと思っています。答えを渡すのではなく、「あなたはどう感じた?」「お客様にはどうなってほしい?」と一緒に考える。そういう関係を作っていきたいです。
03.
自分らしく向き合える環境をつくる
― 乾さんは、CS全体の環境作りやチームマネジメントを担う立場だと思いますが、メンバーが目の前のお客様に向き合うためには、どんな環境が必要だと考えていますか?
乾 :
僕は、「優しくいられる環境づくり」をテーマにしています。心が荒んでいたら、人に優しくするのは難しいじゃないですか。だから、自分の素直な気持ちを言って受け止めてくれる仲間が近くにいるんだっていう安心感が、チームには必要だと思っています。
― ていねい通販のCSで、ノルマや時間制限を設けていない理由も、そのためでしょうか?
乾 :
そうですね。もちろん、仕事なので数字や効率をまったく見ないわけではありません。でも、「何分以内にお電話を終わらせなければいけない」とか、「この商品を必ず案内しなければいけない」ということを先に置きすぎると、お客様ではなくルールを見るようになってしまう。だから、マニュアルを持たないこと、ノルマや時間でお客様との関係を切らないことは、昔から大事にしてきたCSのあり方なんです。
― AIや効率化が進む中でも、そのスタンスは変わらないんですね。
乾 :
変えたくないですね。便利なものは使っていけばいいと思います。でも、お客様の声を聞いて、「この人は今、何に困っているんだろう」と想像するのは、人にしかできない部分があると思っています。マニュアルがないからこそ、自分ならこうするかもしれないと思える。迷ったら仲間に相談できる。結果がどうであれ、自分がやりたかったことを全力でやれる。そういうチームを作っていけたらと思っています。
― 寺本さんは、今のチームの中でどんな空気を大事にしたいですか?
寺本 :
相談しやすい環境は、間違いなく作っていきたいです。迷った時にすぐ相談できる、一緒に考えてくれると思ってもらえることが大事だと思います。日頃からメンバーに声をかけたり、定期的に面談をしたりする時間も、引き続き大切にしていきたいです。あとは、自分自身がワクワクしていたいと思っています。「このお客様に何ができるだろう」「こうしたら喜んでくれるかもしれない」と、ワクワクしながら考えていきたい。お客様に何かしてあげたいという気持ちの根底には、きっと楽しい気持ちがあると思うんです。その気持ちは、チームのあり方にも必ずいい影響を与えると思っています。
04.
ビジネスパートナーとも、
同じ目線で
― CSは、社内だけで完結しているわけではないんですよね。
寺本 :
お客様からのお電話は、大阪の社内チームだけでなく、外部のコールセンターにも受けていただいています。私は今、沖縄のコールセンターを担当しているんですが、そこでも迷った時にすぐ相談してもらえるように、いつでもチャットでコミュニケーションを取れる状態にしています。
― 外部のパートナーさんに、ていねい通販らしい応対を共有していくのは難しそうですね。
乾 :
難しいです。大事なのは、ていねい通販とビジネスパートナーさんの間で上下関係をつくらずに対等に共感してもらうことだと思っています。憧れになってしまうと、たぶん同じ目線で考えられない。お客様に向き合う仲間として、一緒に考えたいと思っています。
― ビジネスパートナーさんから、「ていねい通販さんならどうしますか?」と相談されることもありますか?
乾 :
あります。その時に大事にしているのは、僕たちのやり方をそのまま答えにしないことです。僕らも正解を持っているわけではありません。実際にお電話を受けた人がどう感じたのか、そのコールセンターの責任者がどう考えたのか。そこから一緒に考えたいんです。僕たちが答えを出すのではなく、それぞれの現場がお客様を見て、自分たちの言葉で考えられる状態を作りたいと思っています。
寺本 :
沖縄センターの方とも、同じお客様に向き合う同じ立場の仲間だと思っています。だから、「こうしてください」「ああしてください」と指示するのではなく、迷っているなら一緒に考えたい。コールセンター立ち上げの際に1週間ほど直接沖縄へ行って、ロープレをしたり、受電デビューを隣で一緒に見守らせていただけたことは大きかったです。何気ない会話も含めて、一緒に時間を過ごせたことで、相談しやすい関係を作ることができたかなと思います。
05.
言葉が、
生きる力になることがある
― 寺本さんが、責任者として他のメンバーと一緒にお客様へ向き合った中で、印象に残っているエピソードはありますか?
寺本 :
あるお客様から「ローヤルゼリーはありますか?」というお問い合わせをいただいた時のことです。うちにはない商品なので、普通なら「ありません、すみません」で終わるかもしれません。でも、対応してくれたアテンダースタッフが「どういった理由でお求めなんですか?」と聞いてくれたんです。
― そこから、お客様の事情が見えてきたんですね。
寺本 :
はい。その方は美容師をされていて、立ちっぱなしの仕事で毎日とても忙しく、体重もかなり落ちているとのことでした。周りに相談できる人もいなくて、ひとり暮らしをされていることも分かりました。そのお電話の後、メンバーから相談を受けて、一緒に「この方に今、何ができるだろう」と考えました。商品はご用意できない。でも、だからといってそこで関係が終わるわけではないよね、と。
― 具体的には、どんなフォローを考えたんですか?
寺本 :
薬局でこういうふうに相談してみるのも一つの選択肢かもしれません、というアドバイスをお伝えすることにしました。あわせて、「その後のご様子も知りたいので、いつでもお電話ください」と手紙を送ることにしたんです。手紙の内容も、ただ情報を伝えるだけではなく、その方が一人で抱えているしんどさに、少しでも寄り添えるものにしたいと思って、考えを巡らせました。
― その後、お客様から何か連絡はありましたか?
寺本 :
「こんなに気にかけてもらったことがないから嬉しい」と、泣きそうな声でお電話をくださいました。そこで初めて、息子さんや旦那さんを亡くされて、今ひとりで懸命に生活されていらっしゃることを知りました。その方は、「ていねい通販さんがいなかったら、自分がどうなっていたか分からない」「オペレーターさんからもらった手紙を宝物のように置いて、しんどい時に元気をもらっています」と言ってくださったんです。
― 一通の手紙が、その方の支えになっていたんですね。
寺本 :
自分たちがかけた言葉や、その人のことを思って書いた手紙が、お客様にとっては大げさではなく生きる力になることがある。誰かの人生に影響を与えられる仕事なんだと感じました。お客様の背景に気持ちを馳せて踏み込んでくれたメンバーがいて、その気づきを一緒に受け止めて、どう届けるかを考えた時間があったからこそ、つながれたお客様だったと思います。
乾 :
僕も、昔手紙をお送りしたお客様のことを覚えています。手術をするから商品の定期コースを解約する、ということだったので、「手術、頑張ってくださいね」と手紙を書いて、折り紙も一緒に入れて送ったんです。そうしたら、手術が終わった後にお電話をくださって。「あなたからもらった手紙を手術台の横に置いて頑張った」と言ってくださったんです。
寺本 :
こういったお客様とのつながりは、社内にもたくさん残っているんですが、一つひとつが全然違っていて。それを見聞きする度に、お客様に合わせて本当にいろいろなことをしていいんだと、思えるんですよね。
06.
やりすぎることも、
足りないこともある
― お客様と深く向き合う仕事だからこそ、クレームや難しい対応から学ぶこともあるんじゃないでしょうか?
寺本 :
反省することは日々あります。最近印象に残っているのは、15年ほどていねい通販の商品を愛用してくださっていたお客様から、原材料の添加物の産地についてお問い合わせをいただいた時のことです。基本的な情報は把握していたものの、お客様が知りたいと思われていた詳細まで、アテンダースタッフが十分にご案内できなかったことがありました。
― その後、寺本さんが責任者として対応されたんですね。
寺本 :
はい。お客様が気にされている点について、本来ならすぐに私からご案内を差し上げるべきでした。でも私は、産地の情報だけでなく、責任者として安全性の詳細をさらに細かく確認して伝えなければいけない、と考えたんです。そうして情報を改めて調べて整理している間に、お客様はウェブサイトから定期コースを中止されていました。
― お客様が一番知りたかったことに、すぐ応えられなかった。
寺本 :
そうです。あとから振り返ると、まずはお客様が気にされていた事実をお伝えして、そのうえで安全性についても改めてしっかり確認し、具体的に説明させてくださいと言う方が誠実だったと思います。責任感を持つことは大切ですが、その時の私は「責任者としてこうしなきゃ」という自分の考えに寄っていて、お客様が今一番知りたいことを考えられていなかった。すごく反省しました。
乾 :
でも、そういう経験をしたから、次はまず伝えてみるという手段が取れるようになると思います。もう一度聞かれたら、「それについては、調べておきます」と言うことができる。経験が次の選択肢になるんですよね。
― 乾さんは、リーダーとしての難しさもありますか?
乾 :
あります。ある対応で判断に迷って、メンバーのみんなに「どうしたらいいと思う?」と聞いたら、「チームリーダーがどうしたらいいか分からないなら、私たちはどうしたらいいの」となったことがあって。もちろん、困ったらみんなで相談し合う環境はありますが、チーム全体としての方針を決めるのは自分の役割だと改めて思いました。みんなが自由に考えられる環境を作ることと、必要な時に責任を持って方向を示すこと。その両方が、リーダーには必要なんだと思います。
07.
優しくいられる場所を、
未来へ
― 最後に、今回の採用サイトでは「優しさを未来へ」という言葉をコンセプトに掲げています。それを受けて、これからもお二人が大切にしていきたいことを教えてください。
寺本 :
私は、目の前の人を想像する気持ちを大事にしたいです。学生時代に飲食店でアルバイトをしていた時、お客様の誕生日を祝う会話が聞こえてきて、自分の判断でサプライズ祝いのお声がけをしたことがありました。退店される際に「おかげですごくいい誕生日になった、ありがとう」と言ってもらえて、泣きそうになるくらい嬉しかったんです。その人を喜ばせたいからこそ、もっとその人のことを想像する。経験を重ねるほど、いろいろ考えすぎてしまうこともありますが、CSとして一番大事な「目の前の人を想像する気持ち」は、これからも絶対に大事にしていきたいです。
― 寺本さんがそう思えるのは、そういう気持ちを受け止めてくれる環境があるからかもしれないですね。
寺本 :
そうですね。自分の気持ちを話した時に、一緒に考えてくれる人がいる。失敗しても、次にどうするかをチーム一丸となって考えることができる。だからこそ、目の前のお客様にもう一歩踏み込もうと思えるんだと思います。私も、他のメンバーにとってそういう存在でありたいです。
乾 :
優しさって、誰かに言われたからやるものではなく、自分がしてあげたいと思う気持ちなんじゃないかと思います。その気持ちを持ち続けたいですし、言われたからやるのではなく、自分が素直に動けることが未来につながっていけばいいなと思います。
― そのために、乾さんはどんなCSを作っていきたいですか?
乾 :
優しさを強制するのではなく、優しくいられる場所を作りたいです。マニュアルがないことも、通話時間制限を設けないことも、効率だけで判断しないことも、全部そのためにあると思っています。目の前の人を想像して、自分の言葉で動ける人が増えていく。そういう集団が、ていねい通販であってほしい。その優しさをつないでいけるCSでありたいですし、自由に自己表現ができるコールセンターでありたいと思っています。
副音声を聴く
文字だけなら、良いように書き換えれてしまうからこそ。 文字だけでは伝わらない温度も一緒に、音声でお届けします。
カスタマーサービス部のありたい姿
by 乾・寺本